CASE STUDY 01
有限会社デーリィーファーム若松(JA新函館)

水分調整を特に重要視!踏圧もしっかり

キーワード:サイレージ牧草牧草生産自給飼料飼料
この記事は2024年5月27日に掲載された情報となります。

有限会社デーリィーファーム若松(JA新函館)

有限会社デーリィーファーム若松
(JA新函館)


●DATA
経産牛頭数:310頭
草地面積: 165ha
飼料用トウモロコシ面積:90ha
バンカー本数・大きさ:70m×3本、50m×6本、40m×4本(各バンカー幅7.2m、高さ2m)
収穫作業:自前のハーベスタで収穫

 

牧草の収穫について:6月20日以降、蝦夷梅雨のようになり収穫できなくなることが多いことから1番草は6月頭にオーチャードグラス(OG)から開始しています。日程はあくまで目安、刈遅れにならないよう、出穂初めに刈り始めています。そのため、草地巡回は定期的に行っています。2番草はOGを7月20日頃にロール、チモシー(TY)は8月10日頃にキザミで収穫しています。

 

  • 牧草サイレージ調製のポイントは?

  • 水分調整を重要視しています

●水分は70%が目標。過去に水分が高すぎても低すぎてもよい発酵をしなかったことから、水分は70~75%が最適と考えています。

01水分調整

●予乾は1番草で刈り倒してから1日、2番草で0.5日を目安としています。

●収穫の時期は、収量や天候(朝露の有無や気温)により柔軟に調整します。

●キザミは朝8時スタート。原料草の乾き具合や天候により開始時間を調整しています。

 

  • 草に合わせた切断長にし切断面をきれいにしています

●収穫適期刈は13㎜、低水分および刈遅は9㎜が基本。踏圧者が原料草をチェックし、適宜調整します。

●ハーベスタの自動研磨で、毎日刃を研いでいます。

 

  • しっかり踏圧しています

●バンカーサイロの高さ2mに対し、スロープは15〜20m。薄く広く原料草を広げた方が、よく踏めるし結果的に踏圧が楽になります。

●バンカーの隅をショベルで斜め踏みして固め、最後に真ん中に詰めています。踏圧には必ず、最低1名の補助を付け、角は人が足で踏んでいます。

●ダンプが早く来ても、しっかり踏めるまで待機してもらい、原料草を下ろすようにしています。

 

写真2.きれいに整理されているバンカー
写真2.きれいに整理されているバンカー

 

写真3.サイレージがいいと牛がよく食べる
写真3.サイレージがいいと牛がよく食べる

 

取り組みの成果

取り組みにより、サイレージのpHが下がり、乳酸値が向上。発酵品質が向上したことでサイレージの食いも安定し、疾病も少なくなりました。サイレージロスは5%以下と低く維持。自給粗飼料の生産性が向上し、飼料コストが削減しました。

 

※掲載ノウハウは個人の見解に基づくもので一般に該当しないケースもあります。