自動操舵トラクター入門05.導入効果

自動操舵はメリットがいっぱい!

キーワード:ICT技術スマート農業自動操舵

 

自動操舵はメリットがいっぱい!
ドローンで撮影したロータリー作業の様子を動画でご覧になれます。
ご覧になるには以下のHPにアクセスし、パスワードを入力してください。
パスワード:ap2018
https://vimeo.com/268783140

 

この記事は2018年6月1日に掲載された情報となります。

 

新しい技術に興味はあっても、費用に見合う効果があるのかどうかが気になります。あらためて自動操舵のメリットを整理してみました。

 

自動操舵、7つのメリット

トラクターに自動操舵補助装置を装着して得られるメリットを7つに整理しました。

 


1.掛け合わせ幅の減少

機械作業が重なる部分が少なくなります。そのぶん作業時間が短縮し、燃料費の削減につながります。

 

2.旋回の効率化

通常は隣のラインへUターンで入るため、バックや切り返し運転をしなくてはなりませんが、自動操舵はラインを数本飛ばして一筆書きで走れます。

 

3.精度の向上

等間隔で設定したライン上をトラクターが正確に走ってくれるので、作業精度が上がります。播種や施肥もラインからずれることが減るため、ムラなく作業できます。運転技術が未熟な人の作業をサポートします。

 

4.作業軌跡の見える化

作業の終わった場所は、ガイダンス上で色分けされ、ひと目で判別できます。天候の変化で作業を中断しても、同じ場所から再開できます。

 

5.手放し運転

直線ではハンドルを握らなくても真っすぐ走ってくれます。後ろを振り返りながら無理な姿勢で運転したり、長時間、集中したりする必要がなくなり、疲労が大幅に軽減します。

 

6.夜間の作業にも有効

ガイダンスと自動操舵があると、やむなく行う夜間作業にも役立ちます。

 

7.マーカーの省略

ブロードキャスターなどで肥料や農薬を散布する際も、目印が不要です。マーカーを省略できるので、作業時間の短縮に直結します。

 


 

実際に導入された方からは「一度使ったら手放せない」という声が多く、効果を実感されているようです。

 

自動操舵によるシミュレーション結果
図6.習熟者・非習熟者の標準運転および自動操舵による掛け合せ作業における作業能率(シミュレーション結果)
注1)標準運転:ガイダンス・自動操舵未使用、旋回は切り返しにより隣列に入る(慣行方法)
注2)自動操舵:RTK-GNSSを活用、掛け合せ幅設定値は5㎝、旋回は列飛ばしによる切り返し無し(動画参照) 
注3)シミュレーションは、50a規模によるロータリー作業試験結果(データ省略)に基づき、計算で各圃場条件に適用
注4)値は各圃場条件での平均値(バーは標準偏差)※圃場条件は規模1~10ha程度での長方形型を想定
▲習熟者と非習熟者の10aの作業能率を試験したところ、標準トラクターでは大きな差が出たのに対し、自動操舵では熟練度による差がなくなりました。素人でもベテランと同等に作業できるようになります。