酪農家Bさんのお悩み
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良質な自給飼料を牛に与えようとサイレージにはこだわっているけど、腐敗などでせっかくのサイレージを廃棄することもあって、労力とコストが無駄になるんだよな〜。
サイレージの廃棄率を改善するために
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サイレージ調製は踏圧にも気を使っているけれど、腐敗による廃棄ロスがあるんだよな~。
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Bさんはサイレージづくりにこだわって、手間もコストもかけているから廃棄してしまうのは辛いわよね。
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牛のためにがんばって作っているのに、廃棄するなんて残念で…。でも品質が落ちたサイレージを与える訳にもいかないし。
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サイレージの廃棄にかかる費用や労力、更に品質低下による家畜への影響を考慮すると、「廃棄率を下げる」ことは経営にとって「収量を上げる」ことと同じくらい重要なんです。
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良質な自給飼料を最大限活用できる方法ってありますか?
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「防鳥ネット」「サイロストップ」「飼料用塩」と三つの改善策があります。ホクレン訓子府実証農場でこれらの改善策を実施したところ、特に微生物活性の高い夏場の廃棄率が大きく改善。コーンサイレージの年間廃棄率は10.8%から1.6%に減少しました。
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サイレージを酸素に触れないように保管することで腐敗や2次発酵を防ぐことができる!
※2017年 農水統計より
効果的な密封体系
バンカーサイロを横から見た図
防鳥ネット
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カラスが開けた穴から酸素や水が浸入。バンカー上面部分にスポット的に円状の腐敗が発生していました。「防鳥ネット」を使うことで被害を軽減させました。
飼料用塩
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バンカーの肩口部分は、踏圧しづらいことに加えサイロの構造上も水が溜まりやすく、浸透してくる水分で腐敗が引き起こされたと想定されます。微生物の発生を抑えるため「飼料用塩」を散布する対策を行いました。
サイロストップ
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バンカーの上面部分に、層状に広がる腐敗やカビの発生は、酸素がシートの隙間などから侵入して引き起こされます。そこで、原料草に密着し酸素の透過率の低い特殊なシート「サイロストップ」(写真1、表1)を使いました。
写真1.サイロストップ(サイロストップ リーフレットより)
表1.各資材の酸素透過量
サイロストップ リーフレットより
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腐敗やカビの原因を断つことで対策ができるんですね!